みんなのうるてぃまおんらいん

ウルティマオンライン、瑞穂シャードで遊んでいる日記です。

創作

(飛鳥) 死の街と内通者

インサイダーゲーム、それはいかにインサイダー(内通者)を炙り出そうか頭を悩ませる頭脳ゲーム。。。

簡単にルールを説明すると、親があらかじめ設定しておいたキーワードをYes No で回答できる質問で当てるのがまず最初。
当てることが出来たら、その答えを親以外で最初から知っていたインサイダーが誰なのかを当てるというゲームであたしは大好き。
というわけで今日はロストランドへの冒険、その後にインサイダーゲームをやったからその様子を日記に書いておくことにするよ。


*************

あたしが黒熊亭についたのはそれなりに遅い夜でした。
店内には知った顔が集まっていてどこかへ出かけようって相談してたとこだったみたい。
でもこの晩はマスターの姿が見えなかったね。
きっとまたお店をレナータさんへ押し付けてサイコロでも振っているんじゃないかしら?
弱いんだからやめておけばいいのにっていつも思うんだけど、楽しんでいるようにも見えるからなかなか止める気も起きないんだよね。

まあそれはさておき行き先がようやく決まろうとしていたよ。
誰が言い出したのかわからないけどフェルッカにある死の街へ行こうってことで決まったみたい。
死の街っていうのはロストランドのデルシアからほど遠くない場所の事なんだけど、お墓や怪しげな砦がある廃墟みたいなところね。
そこにある祭壇になにかするとモンスターがたくさん湧くんだって。

あたしは場所を知ってるくらいの知識だったからみんなの後ろをクーシーに乗ってついていくのが精いっぱい。
だって話を聞いているときからドキドキしっぱなしだったなぁ。
いくら大勢だからと言ってモンスターがいっぱいなんて怖いもんね・・・・

死の街へついたら誰かが祭壇に儀式をしたみたいで、アンデッドたちが次々に湧き出てきた。
あたしはもう逃げまどいながらそれでもクーシーに頑張ってもらったり扇動したりしてみたよ。
とてもみんなの様子を見ている余裕がなくてどこで何が行われてるのかわからなかったなぁ。
途中でリッチに挟まれたところで気絶しちゃって、目覚めたらデルシアにいたからあわてて戻ったりもしたくらい・・・・

戻ってみたらみんなが何かを囲んでるところだったからきっとボスか何かだと思って一応加勢してみたよ。
囲まれたまま姿は確認できなかったけど、しばらくして恐ろしげな断末魔が聞こえた。
どうやらアンデッドの親玉みたいなやつだったみたいだねぇ。

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全て終わった後、黒熊亭に戻って解散ってとこだったんだけど、なんとなく遊び足りない面々が数人で残ってた。
そしたらマスターがどこかから戻ってきてね、インサイダーゲームをやろうって言いだした。
きっとどこかでサイコロか何かで負けて帰って来たんじゃないかしら?
だからあたしたちから少しでもせしめて、使い込んだお店の売り上げ金をなんとかしようと思ったのかもしれないね。

暇を持て余していたあたしたちはもちろん大歓迎で返事をしたの。
だって今まで何度かやったインサイダーゲームでマスターが勝ったことないんだからね!

こうしてゲームが始まりました。
マスターが用意した答えが簡単すぎてあっけなく当てて、あたしはご機嫌だったんだよね。
でもこれは大きな間違い、勘違いだったのを後から知ったの・・・・

ルールその1 答えを当てる
これはもうそのまま、キーワードを当てるだけだからよっぽどのことがない限り当てられるはず。
なんといっても人数が多いいからどこかからいい質問が出るし、それを聞いてさらに質問を重ねられるからね。
でもこれが罠だった・・・というか勝手に罠にしちゃってたのがあたし。。。

見事に答えを言い当てた時は何とも言えない嬉しさがあってね。
それはもう得意気だったんだから!
ところが・・・

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ルールその2 インサイダーを探し出す
実は本当の難しさはココにあるんだよ?
すぐに答えを当てるより、誰がその答えを知っていてうまく誘導したかをよく考える必要があるわけ。
それは答えを当てるよりもはるかに難しいことだから、よーく頭を使わないとだめなのよね。

って・・・それをもっと早く知りたかったなぁ。
いや、まあ、みんなはそう言ってたのかもしれないけど、どうもあたしにはピンと来てなかった。
そのせいで結局またインサイダーの一人勝ちになってしまった・・・・

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こんな感じで楽しい夜は更けていき散々遊んで疲れたあたしたちは黒熊亭を後にしたよ。
なんといっても今日は、いつもお仕事ばかりで一緒に遊んだことの無かったMayuさんと一緒に遊べたのが嬉しかったなぁ。
お仕事中で忙しかったはずなのにお付き合いありがとうございました!

今日はあらたな気付きを得ることができた様な気がする。
一つは、人間の世界では正直なことだけが正解じゃないってこと。
もう一つは正直なことが正義なわけじゃないってことかな。
だってね、こっちに来てから誰かが他の人へ向かって 「そこのヘンテコな帽子のやつ」 なんて呼びかけるところ見たことないからね。
頭に浮かんだことをすぐにしゃべっていいのはエルフの村の中だけってことね。

それでもいまだにいまいち理解できてないこともあるのよねぇ。
それはね・・・・・
頭でいくらわかってるからって、じっと黙ってることができるのはなんでなんだろってこと!

だからあたしも今度からあんまりしゃべらないように頑張ってみるつもり。
上手くいったらちゃんと日記に書こうっと。


************
あとがき的なもの

この日は#RPGの面々とFロストランド 死の街でチャンピオン湧きをしてきました。
その後は黒熊亭でインサイダーゲームをしたんですが、いつもどうもうまくいきません。。。
とにかく回答したいって気持ちが先に出てしまって自滅しているみたいなので、次からはもっと上手に立ち回りたいと思います><

おしまい。

(飛鳥) 賞をいただくことの重み

首都ブリテイン東の街はずれにあるイベントホール、この場所に来るのは何度目だろう。
先日の肖像画コンテスト授賞式の他に、首長さんたちの話し合いとか披露宴とかでも訪れていたからもう慣れた場所って感じ。
のはずだったんだけど、今日ばかりはちょっとそう言う気楽な気分にはなれませんでした。

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だって、この日の集まりはヴェスパー首長主催による 飛鳥文学賞 の授賞式なんです。
そしてその式には受賞者としての参列なんですから緊張しないはずがありません><
応募作品はすべて拝読させていただいたんだけど、どれも素晴らしいものばかり。
そんななかであたしの拙い小説がまさか賞をいただくことになるなんて想像してなかったの。

ドキドキは止まらないし手は震えちゃうし、壇上へ上がることを躊躇していたんだけど一緒にあたふたしてたにぼしちゃんがとうとう壇上へ!
こうなったらあたしもあの場所へ行くしかないのか・・・って思いつつためらってた。
そしたらバーチンさんが 「胸張っていってきなー」 って背中を押してくれたの。
あたしは古代竜に後ろからつっつかれたみたいにびっくりしたけど、おかげでようやく壇上へ向けて一歩踏み出すことができたよ。

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次々に呼ばれて一人づつ挨拶をする受賞者の皆さまはとっても輝いて見えたなぁ。
だって、あたしは応募者ではあるけど読者の一人でもあるわけで、そのなかには心打たれた作品もたくさんあったよ。
その中でも特に気に入った作品を書かれた作者さまとこうして並んで座っているのは緊張するけどとても光栄でした。

そしていよいよあたしの番が来てしまった。
気の利いたこと喋ろうといろいろ考えてたんだけど、途中で頭が真っ白になってしまって尻切れになっちゃったね。。。
頂いたのはYew首長賞ということで、きっと在りし日のドーンとシェリーを題材にしたことが良かったのかな。
なんといってもドーンの出身地はYewだし、いまも旦那さまのオルスとともに大滝の近くで眠っていますからね。

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壇上に座っていたのは事前に発表されていた受賞者だったんだけど、そのあと本命とも言える読者賞の発表があったよ。
この読者賞にはお友達が三人も選出されて、なんだか自分のことのように嬉しかったな。
本音を言うとあたしも欲しかったけどね!

最後は、残念ながらこの場に来られなかったLibraryCafeのLatourさんにも感謝しつつのにぎやかな閉幕だったなぁ。
あたしがこのブリタニアで物書きをするきっかけをくださったラーさんにはホント感謝です。

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会が終わった後にはこれこそ本命とも言える感想を受け取ったよ。
まさにお楽しみ中のお楽しみ、読者からの感想なんだけど、実はどれくらいいただけてるのか不安でたまらなかった・・・・
けどね!そんな心配は杞憂だったみたい!
こんなにたくさんの感想がいただけてあたしは感動で涙が出てしまったよ。

もちろんすぐに読ませていただいて一つ一つから喜びをいただき、その責任の重さを感じたの。
だってあたしは自分が思うがままに書いただけなのに、それを読んでくれた方がいて評してくれた方もいる。
それだけでも出来すぎなくらいうれしい出来事なのに感想まで頂いちゃうなんてね。

もちろんあたしも感想は書いたけど、書くのが好きだから苦になるわけじゃない。
でも感想くださった方全員が今回の文学賞へ応募したわけじゃなく、あくまでいち読者として寄せてくださったわけ。
それはもう嬉しいなんて言葉で言い表すには足りないなって感じるんだよね。
感想一つ一つはあたしにとって大切な思い出になると同時に今後の創作の糧になる。
そうしていかないといけないっていうと大げさだけど、少なくとも期待をしているということを作者へ示すものの一つが感想なんじゃないかな。
だから寄せてくれた方々からの気持ちに 「重み」 を感じるの。

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せっかくなので頂いた感想の一部をご紹介しますね。
見開きでお名前が入ってしまう物を外しただけで全ての感想は全て同じだけ感謝してますよー 
こちらはこの感想の方が立派な文なんじゃないかなって思うくらいしっかりしてました。
他にも丁寧に書いてくれているもの、ここが良かったって言ってくれてるものも多かったなぁ。

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こっちはちょっと変わり種?
多分褒めてくれてるんだと受け取りましたー

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頂いた感想や選評では続きを~みたいに仰ってくださった方も多くて嬉しい限り。
でもこのお話はこれ以上は書かない、書けないので・・・・残念ながらごめんなさい。
もしこの先もっともっと筆力がついて ~if の物語がハッピーに書ける自信がついたら書けるかもしれないかなぁ。
その時が来て書くことができたなら、また読んでくれると嬉しいな。

はあーそれにしても今日はとっても嬉しくて充実してて、身の引き締まる一日でした。
とってもいい刺激ももらえた気がするし、またの機会があってもなくてもまたなにか書こうと思いました。

おしまい。



********
あとがき

とまあ、こんな感じで飛鳥のNixieが文学賞で審査員賞をいただいてしまいました。
うれしくて飛び上がって喜んだけど緊張しちゃって大変でした。。。
また掲題にも掲げましたが、賞や感想をいただくことに対しての責任とその重みはしっかりといだきつづけていきたいと思います。

今後はUO本としてLibraryCafeに収蔵されるのかと思いますので、ご興味あればぜひお読みくださると幸いです。
他の作品も素晴らしいものが多かったんですが、そんななか審査員の心に響くものが書けたことは大変光栄でした。
Web版はこちらからお読みいただけます。



受賞作品すべてのあらすじ、選評が公開されておりますので、ぜひあわせてお読みくださいませ。
こちらはLibraryCafeのLatourさまによる紹介ページとなっております。



それでは今回はこれにて失礼します。
エンターティナーなすべてのブリタニア民たちに感謝!

(小説) place where the sun. - 陽の当たる場所 -

僕はとても暗い場所で産まれた。小さい頃はおひさまの存在も知らなかった。まあ今もまだ小さいままなんだけど。

 そんな小さな僕でも知っていることがある。
この国にはかつて王様がいたこと、そして今はいないこと。
それが原因なのかはわからないけど、今は混沌がこの国を、この世界を包んでいるらしいことを。

~~~~~~

「だからね、私はあなたがこの国を治めるべきだと言ってるの」

「シェリー、またその話?そう簡単にいうけど評議会が黙って許すはずないわ。それに私は戦いを好まない、オルスとのんびり暮らしたいのよ」

「でもすでにこの騒乱にどっぷり浸かっているじゃない?これは運命なのよ」

「だって仕方ないじゃない。確かに自分から首を突っ込んで巻き込まれたのかもしれない。でも私たちの平穏を取り戻すには世界が平穏である必要があるわ。それに・・・」

「それに?」

「私はやられたら同じくらい、いいえ、倍以上にはやり返さないと気が済まないたちなの」

「ええ、もちろん知ってるわ。だからこそ民衆のためにあなたが立ち上がるべきなのよ!」


 僕はなんだかとんでもない場面に出くわしてしまったようだ。
それは女性二人がする会話とは思えない、とても勇ましい内容だった。
この会話はいったい何を意味しているのだろう。

 初めて表の世界に出てきた緊張感のせいか、汗が流れ出てくるように感じる。
それに外は思いのほか暑い。
気がついたら、いや、気が付かないうちに意識はとっても遠いところまで行ってしまったようだ。


・・・・・・・・




・・・・・・



・・・・ねぇ


「・・・聞こえる?おチビさん」


 僕は、遠くで誰かの声が聞こえるような気がしてそちらを振り向きながら目を開いた。
そこは今まで見たことの無い明るい場所で、まっしろな何かに包まれているような眩しい空間だった。

「ああ良かった、あんな狭いところで倒れてしまっていたから心配したわ。呼吸も平常だし、どうやら問題ないみたいね」

「珍しいわね、あなたみたいな子がここへ迷い込んでくるなんて。シェリー?あなたが呼んだのかしら?」

「とんでもない!私も初めてお目にかかる子よ?どこから来たのかしら」

「じゃあただ単純に迷子なのかしら?随分とほおがすすけているわね。ということはあそこから?」

「どこから来たのかはおいおい聞くとして、それよりも私たちに出会ってしまったからにはそのまま帰すわけにはいかないわね・・・そうでしょ?ドーン」

「え?ああ、そうね、覚悟してもらおうかしら」

「僕は、僕は決して怪しいものではありません!誰にも言いませんから!命だけは・・・!」

 そんな僕の懇願に耳を貸す様子は全くなく、目の前のドーンという女性は僕の首根っこをおもむろに掴んで、文字通り部屋の外へとつまみ出しにかかった。

 今まで寝かせられていた部屋を出てどこへ行くのかと思ったら、またすぐ隣の部屋に入る。
いったい僕をどうすると言うのだろう。

「さあ、覚悟してもらうわよ?おとなしくしててちょうだいね」

「やめ・・・・やめて・・あぁ・・・・」

 頑張って抵抗しようとしたけど力比べでは到底かないそうにない。
逆らう気持ちを早々になくした僕は、ドーンの手によって水攻めにあうのだった。


「あら、随分と男前になったじゃないの。さっきまでのすすけた顔よりはずっとステキよ」

「ええ、シェリーの言う通りだわ。見違えたわよ」

「それはどうも・・・・身体を洗うなんて初めてだったからびっくりしてしまって・・・二人とも、ありがとう」

 たしかにきれいになった僕は今までとは明らかに違っていた。
色はぐっと白っぽくなったし、体から漂う匂いは "あの" どぶくささではなかった。
でもなんでこんなに優しくしてくれるんだろう。僕は思い切って聞いてみた。

「なんで・・・・僕なんかにやさしくしてくれるんですか?それにあなた達は・・・王様になるとかならないとか言ってたし、いったい何者なんです?」

「人にやさしくすることに理由はいらないわ。八徳であらわすなら慈悲の心ってところかしら。別に憐れんだり蔑んだりしているわけではないのだけど、気に障ったならごめんなさいね」

「いいえ、そんな!すごくうれしかったです。汚い僕に普通に接してくれる人がいるなんて思ってなかったし・・・」

「いいこと?きれいか汚いかは外見で決まるわけじゃないわ。心の中身で決まるものなのよ。私だって外見はごく普通のネズミだけど、心は誰よりも清らかで正義を胸に秘めているつもりよ」

「そうそう、あの憎きバーチューベインだって着ている物は煌びやかなんだしね。外見なんてその人を判断するためのほんの少しの材料にしか過ぎないわ」

 言っていることが難しくてよくわからないけど、ようは外見だけで判断はしていないってことか。

「でも僕の心の中、考え方がわかっているわけではありませんよね?」

「そうよ、良くそこに気が付いたわね。だからこれからその辺りをじっくり聞かせてもらおうと思っているというわけなのよ」

 ネズミのシェリーとなのった彼女?は、そういうと僕の方へにじり寄ってきたのだった。

~~~~~~

 二人に詰め寄られてもそうでなくても話す内容は同じだっただろう。
でもこんなかわいい女性とすぐ近くで話ができたのだから詰め寄られて良かった。
それにドーンが出してくれた焼き菓子は香ばしくて甘くて最高だった。

「じゃあただの冒険心、いえ、自分の置かれた環境を変えたいという向上心かしら。なんにせよあちらの密偵ではないということね」

「ドーン?そうやって初めて会った子の言うことをあっさり信じていたらいつかしっぺ返しを食うわよ?少しは疑わないとだめよ」

「ご心配なく、こんな澄んだ目をしているのに疑う必要はないわ。私は誰かを信じるべきかを考える時、まず自分を信じることにしているの。ねえ・・・えっと、あなたの名前聞いてなかったわ」

「僕ですか!?名前・・・・ずっと地下でこそこそ暮らしてたし、名前なんてありません」

「ずっと一人だったなんて、ああ、なんて悲しいことなのでしょう。でも今日は素晴らしい日ね。だって名前の無いあなたに友人がいっぺんに二人も出来た記念すべき日なのだから」

 ああシェリー、とても嬉しい言葉をありがとう。
それにこんな僕のことを友達だなんて・・・うれしくて涙がこぼれ落ちてしまう。

「あら泣いているの?悲しいことが起きているわけでもないのに涙がこぼれるとき、それは感動、歓喜の涙ということになるわね。感情豊かなことはとても素晴らしいことよ」

「うふふ、シェリーは相変わらず大げさよ。男の子はそう簡単に涙を見せる物じゃない、私はそう考えてしまうけどね」

 このドーンという女性、本当に女性なのだろうか。
筋肉の盛り上がり方や首や腕の太さがまるで屈強な戦士のように見える。
かといって本物の戦士なんてそう何度も見たことないけれど。

 それに引きかえシェリー、あなたは本当に素晴らしい女性だ。
八徳で言えば正義や誠実がピッタリだろう。
おっと、八徳を引き合いに出すなんて、さっそくドーンに影響されてしまったのかな。

「僕、泣いてなんかいません。初めて陽を見たので眩しすぎただけですから」

「あらそうだったのね。それならカーテンを引きましょう」

 そういってドーンは立ち上がった。テーブルの向かい側にはシェリーがいるのみである。
僕にとって初めての友人、そして初めて憧れた女性だ。

「あの・・・名前・・・やっぱりないと困るんでしょうか?」

「そうね、あなたが名前を呼ばれたくないならなくても困らないかもしれない。でも親しい友人なら名前で呼び合いたいと思うものじゃないかしら?」

「そういうものなのですね。それじゃあ僕は・・その・・・あなたのことを・・・・」

「ええ、シェリーって呼んでいいのよ?」

 その言葉を聞いた僕は、すごい速度で耳の先まで熱くなるのを感じていた。


「あらあら、二人ともいい笑顔ね。すっかり打ち解けたみたいじゃない」

「ねえドーン、彼に名前を付けてくれないかしら。このままじゃどうにも不便でしょう?」

「たしかに友人には名前が必要ね。うーん、彼にふさわしい名前・・・・友人となった今日この日、初めて陽を見て涙を流した。ということは『涙のサン』なんてどうかしら?」

「ドーン、すばらしいわ。サン、なんていい響きなのかしら。それに涙と言えば献身の徳ね」

「サン・・・献身・・・どちらも僕にはもったいないくらいだ。ありがとう、シェリー、それにドーン」

「あら?名前を付けたのは私なのになんだかおまけ扱いね。早くも献身の徳が働きだしたのかしら?」

「まあドーンったら、冷やかしはいけないわよ?」

 そう言いながらもシェリーの顔は紅潮しているように見える。そしてそれはもちろん僕も同じことだったのだが。

 こうして、二人の友人と自分の名前を手に入れた僕は、今まで生きていた中で最高の一日に感謝するのだった。

~~~~~~

 これは、なんの偶然かわからないがブリテインの地下下水道から飛び出した僕が、ドーンの隠れ家に迷い込んで初めてあの二人に出会ったときの出来事を記したものだ。

 普通の家だったならあっというまに追い出されていただろうに、まさか迷い込んだ先に人間の言葉を話すネズミがいたなんて驚きだった。
それに、僕の他にも人間の言葉を理解できるネズミがいたことも。

 きっとこの出会いは運命だったのだ。
だからこそ今までもこれからも僕は初めての友人であるシェリーとドーンに尽くしていこう。

 かといって小さな僕に何かができるわけでもなし。
ささやかながら、三人目の友人であるオルスとともに二人の安息の場になりたいと思う。

 できることなら永遠に。

Fin.


*************

あとがき

これは、かつてブリタニアの女王だったドーンとその親友であるネズミのシェリーに出会った一匹のネズミの物語です。
まだ女王になる前、ベイン軍との戦いが始まったばかり位の時期を想定しています。

みなさまご存知の通り女王となったドーンは市民、冒険者を率いてベイン軍と戦い、そして命を落とします。
しかしこの物語の中ではまだそこまでの時間が経っていません。
そのため未来がわかるわけもなく、ネズミのサンはシェリーたちとずっと一緒にいたい、いようと誓っています。

なので結末を知っているあたしたちにとってはちょっと悲しい物語かもしれません。
でももしかしたらどこかの破片世界では、ドーン女王が生きていてベイン軍を倒した結末があったかもしれませんね。
いいえ、そうだったらいいなぁと願いを込めながら書きました。

本当はもう少し先まで書いていたんですけど、どうしてもハッピーな if にならなくて乱戦となる前の辺りで終わりとしました。
もしもドーンが生きて戦いを終えることができたならなぁと悔しさでいっぱいだった当時を忘れることができないみたい。

ということで、飛鳥文学賞という素晴らしい企画に出会い、今作を寄稿させていただきました。
このような機会をくださった飛鳥ヴェスパー首長さま、ご協力者のみなさま、そして図書カフェのラトゥールさまに深く感謝申し上げます。

(飛鳥) だってほら?文化人だし!

今日はちょっとやる気が出たので一気に頑張ったー
そしたらちょっと頑張りすぎたみたいで街売りの本だと足りなくなりまして。。。
知ってて良かったこちらのお店へガーゴイル本を買いに行きました。
いつ来てもステキな内外装に癒されますね~

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そしてなんで本が必要かというとですね・・・・・
こんな告知が出てるわけなんですねー
それでついね・・・・書いてみたくなっちゃうわけです。



テーマは自由らしいので好き勝手に書き進めたらちょっとだけ悲哀を含んだ物語になってしまいました。
小説内の登場人物は幸せなんだけど、読んでる人は悲しくなってくるような仕上がりになってると思惑通りって感じかなぁ。

書き終わったらもちろん投稿するわけでヴェスパーミニホールへ向かいました。
すると!なんとまぁ、おなじみの方々にバッタリと会ってしまってちょっときまずい。。。
しかも名前覚えられてるー@@

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すこしだけお話させていただいてからポストへ拙作を投函してきました。
そのままライブラリーカフェ別館へおじゃましましてすでに投稿され展示中の作品を読みふけってきました。
こちらの別館もステキなおうちでのんびりしすぎてしまったかもー
やっぱり屋根がきれいなんですよね。
あたしはほら・・・・豆腐の匠って言われたこともあるくらいですから@@

しかしみなさん上手です!
現在までに7作品の投稿があったみたいなんですけど、全部通して一気読みしてしまいました。
まあ賞とか狙ってるわけじゃないので出来が拙いのはまあいいんですけど、公開されて読んでもらうとなるとやっぱりドキドキなわけです。

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そういえば瑞穂にも文芸畑の方が幾人かいらっしゃるはずだし、思い切って参加してみたらいかがでしょうか。
文芸投稿は初期キャラでもできますしね!
もしかしたらイラストコンテストに続いてーなんてことがあるかもないかも。。。。
ちなみに賞を取っちゃう方がいたら転送等々はご相談に乗れますよー

なんて、捕らぬ狸のなんとやら、ですね。
ブリタニアに狸はいませんけども。。。

今回投稿した作品は文芸賞終了後にブログへアップしたいと思います。
もちろんライブラリーカフェにも収蔵される予定となってますのでカフェでゆったりくつろぎながらお読みいただくこともできるはず!
それでは今回はこの辺で。
またね。

(飛鳥:#RPG) またまたダイコンアクター

とある日、黒熊亭の隣にあった廃墟のような建物が装いも新たにお店になったと聞き見に行ってみた。
外から見るとトクノ式風なこじんまりとしたお店みたい?
でもその敷地内に一歩踏み込んでみて私は飛び上がってしまうくらい驚いた。
だって・・・・・建物の中には沢山の死体や骨、血が飛び散るおどろおどろしい光景が広がっていたの・・・

しかも店員さんには黒熊亭ゆかりの人物を真似させるという手の込みよう。
これはもう・・・ハラスメントでしょ!
ユー首長さまの査察と取り締まりがいつになるか、きっと時間の問題ね。

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そんな奇妙なお店は黒熊亭のすぐ隣なわけで、となると当然他にも黒熊亭の常連さんが集まってきた。
やっぱりみんな思うとこはあるみたい?
かと言っていつまでも小さなことにとらわれないのがいつもの面々のいいところだ。

「ダイコンアクターやりたくない?」

人が集まったところで大陽寺さんが唐突に提案した。
ダイコンアクター!前回やったのはもう結構前だけど楽しかったなぁ。

「私もやりたいー」

すかさず返事をするとロクサネさんとバーチンさんも乗り気な様子を見せた。
こうして4人で騒いでいると、きっと店内まで聞こえたのだろう、黒熊亭から誰かが出てきてこちらへ向かってくる。
誰かというのは失礼かな、それはマスターのグレンさんだった。

「おう、おまえら賑やかだな。ダイコンアクターやるなら俺も行くぜ」

お店はどうするの?って聞こうと思ったけどそんな質問に意味がないことを悟った私は開きかけた口をつぐんだ。
あーあ、またレナータさんが一人で切り盛りする羽目になったわけだ。
なんだか悪いことをしてしまったかもしれない。
今度なにか甘いものでも差し入れすることにしよう。
心の中で両手を合わせごめんなさいとつぶやいてみたけど、足は大陽寺さんの誘いのままニューマジンシアへ向かっていた。


~~~~~~~~

『飛鳥オペラ座』

この看板をみると心が躍る。
オペラというものは見たことがないけど、遠い異国か異世界かにある芸術の一つらしい。
それは歌いながら劇をするものだと知った時、私はその様子を想像しただけで興奮してしまった。
このステキな劇場で演劇を見ることのできる日が来るのが待ち遠しい。

でもとりあえず今日は見る側ではなく演じる側、それもアドリブの即興劇である。
そのダイコンアクター自体はゲームと言えばゲームだし、演劇と言えば演劇だし、どっちの要素もある楽しい遊びなのだ。
この劇場を手掛けた大陽寺さんの挨拶からはじまった今回のダイコンアクター、いったいどうなるんだろう。

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まずは一回戦、参加者はバーチンさん、ロクサネさん、大陽寺さん、そして私。
司会はいつものようにマスターがやってくれた。
いつの間にか観客が増えていて驚いちゃったけど、きっとお店にいられても大変だからってレナータさんがこちらを案内したんだと思う。
うんうん、それは大正解ね。

ともあれ最初の4人で始めた駆け引きは、決めての無いまま時間いっぱいまで続いてしまったの。
どのNGワードもぽろっと出そうかなって思ったけど、誘導するにはちょっと難しかったのかなぁ。

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メンバーを入れ替えての2回戦は見ごたえのあるものになった。
テーブルを囲んだのは、にぼしちゃん、タイガーリリーさん、そして私はお初だったサラさんとデンさんことデンドロビウムさんの4名。
テーマは 『 鯉釣り大会 』 についてだって。

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このダイコンアクターだけど、実は見てる方が面白いんだよね。
NGワードがわかってるから誰をひっかけようとしているかがすぐにわかってドキドキしちゃう。
そしていよいよ、マスターの掛け声でいざ開演!

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開演と同時に舞台へ入って来た4名が椅子に座って会話を始めた。
口火を切ったのはタイガーリリーさんだったかな。

「鯉釣り大会、飛鳥は2位だったらしいじゃないか」

「ドーンだYO!」
「どーん!」
「ドーン」

とまあ、いきなりのNGワードで退場に・・・・
たぶん過去最速だったんじゃないかなぁ。
これってまさに出オチって感じで、狙ってもなかなかできる物じゃないよね。。。

その後3人となってしばらく会話が続いたけど、また一人脱落することになった。
次はにぼしちゃんがNGワードの『全然』を言ってしまったね。

こうして残されたのはサラさんとデンさんのお二人。
まさに一騎打ちだったんだけど、どちらも相手の誘導には乗らずタイムアップ。
最後の最後まで気の抜けない好勝負でした。

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最後はマスターの総評があって、優秀賞はタイガーリリーさんということになりました。
確かにあの最速具合は凄かった・・・・
結果の真似はしたくないけど、攻めの姿勢は見習いたいかなって思ったよ。
私ってどうしても受け身がちだからもっと積極的にならなきゃなぁってね。

そんなこんなで夜も更けて、とっても楽しい一日の締めくくりとなりました。
遊びなのに飛鳥オペラ座を使わせてもらえたのも嬉しかったなぁ。

そういえばこの劇場で演劇が予定されてるらしいよ?
今はマスターが一生懸命台本を書いているんだって言ってた。
どんな劇になるのか楽しみだね。


**************
あとがき
#RPGのメンバーでダイコンアクターをやりました。
ルールは、参加者それぞれが他の参加者のNGワードを決めてそれを言わせるようにするというものです。
もちろん自分に決められたワードはわからないので誰かに誘導されていることにも注意しなくてはいけません。
この駆け引きがなかなか面白いんですが、作中にも書いたように、あたしは見ている方が楽しいですね。
進行役はちょっと大変かもだけど、マスターに甘えて楽しませてもらってます。

今回もとっても楽しかった。
みなさまありがとうございましたー
プロフィール
2001年ごろのルネッサンス時代にウルティマオンラインをはじめました。 その後幾度かの休止を挟みつつ細々続けてきました。 メインシャードは瑞穂、フェルッカのヴェスパーに住んでいました。 基本的に戦闘は苦手です。。
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